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夜のひめごとはことこと。
紙、
ざくざく。
数ヶ月かけて書き上げた小説のようなものを切りさく。
いつだってかっこつけたものはかっこわるくなるんだよ。
ざくざく。
黒いベッドは白く汚れる。
ざくざく。ぱらぱら。
その上に血を、口から吐いた汚い血をたらしたら、きみはなみだを流してきれいにしてくれるのかな。
その上に血を、手首を切って作ったきずから流れる血を垂らしたら、きみのすきなあかに染まるかな。
ざくざく。ぱらぱら。ぽとぽと。
ぼくの好きな黒い白いベッドにあかをたらす。
ベッドの上にちらばってる紙くずを、カッターにしてむねに切り込みを入れて、血を流して。
だって手首にきずをつけたら皆そこしかみてくれないんだよ。
それはとてもとても悲しくてさみしいから、誰も見ないむねにきずをつけるんだよ。
黒いベッド、白い紙くず、黒い文字、白いぼく。
みんなみんなあかくなーあれっ。
みんなの目を集めるあかにそーまれっ。
ざくざく。ぱらぱら。ぽとぽと。
ふわふわぬくぬくした黒い毛布の中に言葉をいれてあたためる。
こと、こと。
青白いぼくがまっかになるにはまだまだ時間がかかるから、それまでぼくはぼくとお話をしてさみしさをまぎらわす。
ことこととお話をしていたら、いつの間にか口から白い液体がとろとろ流れ出していて、毛布の中で広がってことこと音を立ててる。
その白い液体の中には色々な姿をしたぼくがいた。
それはたくさんの具の入ったシチューのようで、とてもおいしそうにみえて、さそわれたように、手ですくって飲み込んでみる。
あまい、にがい、しょっぱい、皆なかよくぐちゃぐちゃとろとろ。
それは今まで食べたことが無いくらいおいしい味で、ぼくはさみしさも忘れてむちゅうになって、ただただ飲み込んだ。
ぼくの口からこぼれおちた、ぼくのたくさんいる、白い液体を。
黒い白いベッドが、もとの黒いベッドに戻ったとき。
ぼくはおなかがいっぱいになってうとうと。
くろもしろもあかもぜんぶぜんぶぼくのなかでとろけてきれいなおいしそうなまーぶるもよう。
明日のおやつはこれがいいな、と思った、ぼくのよふけでした。
ことこと。
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