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走馬灯
目の前で蠢く大きな動物
名前の知らないお友達がいる小屋3つ
リアルおままごとだって口付けを交わすあの子とあの人
夜中に四角い箱にしがみついた無知な日々
引き剥がす大人が悲しくて泣き喚いたバスの中
1つ大人になる日とは知らずに子供のように手を繋ごうとする私に怒る大人
小さい穴がたくさん空いてる大学ノート
画用紙とクレヨンは全てゴミ箱に食べさせた
自分の姿を映すのは周りという鏡
どこにいても追いかけてくる自分に吐き気
その姿をみて動物は鬼になった
私を素通りする金棒から逃げることを覚えた
女の子から鉛筆をもらって落書きを覚えた
AB型の女の子にペンを取られて絵を忘れた
そんな毎日を虚言で動かす
小さい頃から一緒にいた双子の片割れがいなくなった夢をみて
誰にも切ることのできない赤い糸で結ぼうとしたら
動物が嗤って噛み千切った
全てリセットしようとお金を払っても足りなくて
からっぽな頭を解剖させたらリセットボタンは吹っ飛んだ
その姿を見て鏡は踊り鬼は笑った
家にヒビが入った音がきこえる
重い鎧を着て戦場に遊びに行く日々が始まった
鏡は前より大きくなって私を襲う
おしのけて逃げた屋上で風とお葬式を開いていたけれど
誰かの歌で一時中断
その曲を忘れたくなくてギターを手にした
ぐちゃぐちゃな音と引きこもる私を鏡の無い女の子が手を引っ張ってくれる
少し一緒に遊んだら家に帰って形の無いロボットとおしゃべり
それを巻き戻して再生して繰り返し繰り返し
その途中で0.1秒映りこんだ真っ赤な宇宙人を見つめたら
いつのまにか違う星に旅立って
地球の色はとても綺麗だなんて人生虹色
色んな星へ行って気分は宇宙人
自分だけの言葉で遊ぶのがお気に入り
ギターを持って大好きな歌をうたう
屋上で聴いた音は大事に引き出しの奥にしまう
隣には鏡のない少女が私といて
それを思い出にして全て溶かして
この星を旅立った
たまには地球に帰って人間になりきって
どこでも何にもなりきれない自分に笑って泣いた
その姿を見て名も無きカメラマンは
私を箱の中へ誘い込んだ
結局私はその中に入ることはできなかったけれど
旅立てる星が増えたことに喜んだ
けれどそこは宇宙ではなくただのプラネタリウムの中だと
気がついたときはもう手遅れ
きび団子の作り方を調べようとしなかったから
鬼退治に行く前に鬼がやってきて家が壊れた
それでも私は空を見ていたくて
夜中に裸足でプラネタリウムに行く
その中で色んな夢をみた
愛なんてよくわからないものを安売りしてみたり
命なんてよくわからないものを捨てようとしてみたり
眼が覚めるとプラネタリウムは廃墟と化していた
外に出ると雪がとけかかっていて
そこで名も無き人々が弾き語りをしている
その姿に勝手に私を重ねて
足跡のついてない雪道を独りでぐちゃぐちゃにした
疲れて寝転んだら桜の木の下で
空と花びらの中にあの子を探してみたら
いつの間にか春が咲いていて
花びらの中へと私は埋もれていく
私の真上にある太陽が眩しいから
そのまま地下室に落ちていくことにした。
2010年4月某日
4月病により死亡。
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